最高裁判所第一小法廷 昭和56(し)56 決定
主 文
本件抗告を棄却する。
理 由
本件抗告の趣意は、憲法三一条違反をいうが、その実質は単なる法令違反の主張
であつて、刑訴法四三三条の抗告理由にあたらない。
よつて、同法四三四条、四二六条一項により、主文のとおり決定する。
この決定は、裁判官団藤重光の反対意見があるほか、裁判官全員一致の意見によ
るものである。
裁判官団藤重光の反対意見は、次のとおりである。
本件においては、原決定の告知があつた昭和五六年四月七日には本件執行猶予期
間は満了していなかつたのであるが、本件特別抗告の係属中、同月一六日の経過と
ともに右猶予期間が満了したのであるから、私見によれば、この時点において本件
刑の言渡は失効したものとみるべきことになる(最高裁昭和五四年三月二九日第一
小法廷決定・刑集三三巻二号一六五頁)におけるわたくしの反対意見参照)。した
がつて、わたくしは原決定を取り消すべきものと考える。
昭和五六年五月一三日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 谷 口 正 孝
裁判官 団 藤 重 光
裁判官 藤 崎 萬 里
裁判官 本 山 亨
裁判官 中 村 治 朗
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